子どもの共同注視は、どんな発育につながるのか?

保育

 

共同注視とは、他者と同じ対象に注意を向けて共有することです。言語や社会性の発達において、共同注視は極めて重要な役割を果たします。また、共同注視は以下のような段階を経て発達していきます。
1. 前共同注視

赤ちゃんは親との情動的なコミュニケーションを通じて、自己と他者の存在に気づきます。生まれたばかりの赤ちゃんは、親との情動的なコミュニケーションを通して、「自分」や「他者」の存在に気づきます。

2. 対面的共同注視

生後2か月ごろから、赤ちゃんは親とのアイコンタクトや笑顔などで、二項関係(人と人)を結びます。

3. 支持的共同注視

生後半年ごろから、赤ちゃんは外界に興味を持ち始め、親が見ているものにも目を向け始めます。これは、三項関係(人と人と物)の始まりです。

4. 意図的共同注視

生後9か月ごろから、赤ちゃんは親と同じものを見ながら、親の顔にも視線を向けます。これは、親の意図や感情を理解しようとする試みです。

5. シンボル共有的共同注視

生後15か月ごろから、赤ちゃんは言語や記号を使って情報を共有し始めます。これは、象徴的な思考の発達を反映します。

共同注視は、赤ちゃんがコミュニケーションを通じて相手の意図を推測し、自分の意図を伝える能力を発達させる重要な要素であり、言語や社会的な関係構築につながります。先行研究によると、共同注視の発達が遅れると、言語能力や社会的な相互理解において遅れが生じる可能性があります。
共同注視の促進方法はあるのか?

一概には方法として言えませんが、いくつかアプローチが挙げられます。

1. アイコンタクトの重視

赤ちゃんと目を合わせることは、共同注視の最初のステップです。ママやパパは、赤ちゃんとのアイコンタクトを意識し、積極的に目を合わせるようにしましょう。

2. 指差しと共有の喜び

赤ちゃんが興味を持ったものに指差しをすると、それを共有することができます。ママやパパは、赤ちゃんに指差しや手差しをするようになったら、指しているものに共感を示すことが重要です。

3. おもちゃや絵本を活用する

赤ちゃんとの遊びの中で、おもちゃや絵本を通じて共同注視を促すことができます。例えば、赤ちゃんがおもちゃを見ている時に、それを名前で呼んだり触れてみたりして、興味を共有することができます。

4. 褒めることと応答性

赤ちゃんが共同注視を行った際には、積極的に褒めることが大切です。また、ママやパパの反応や返答があることも重要です。赤ちゃんは共同注視が相手に受け入れられたことを知ることで、より意欲的に行動するようになるでしょう。

共同注視の発達は個人差がありますが、親子の交流やコミュニケーションの充実が重要な要素です。日常の生活の中で、赤ちゃんとの共同注視を促す機会を積極的に作り出すことが大切です。共同注視の発達が進むことで、赤ちゃんの言語、社会性、認知の発達につながることが期待されます。

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  1. Andi Rubio より:

    Andi Rubio

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