日本の保育は、明治時代にフレーベル教育が導入されて以来、その影響を受けてきました。
フレーベル教育は、子どもの自然な発達を尊重し、恩物や歌遊びなどを通して五感や想像力を育てることを目指しています。
しかし、当時の日本ではフレーベル教育が正しく理解されず、恩物などの教具を決められた方法で使わせるだけの形式的な保育になっていました。
そのため、倉橋惣三という教育者が登場し、フレーベル教育の本来の思想に立ち返り、子どもが自由に遊ぶことを重視する「誘導保育」を提唱しました。
倉橋惣三は、「日本のフレーベル」と呼ばれるほどフレーベル教育に影響を受けましたが、モンテッソーリ教育にも関心を持ちました。モンテッソーリ教育は、マリア・モンテッソーリという医師が考案した教育法で、子どもが自分の興味や能力に応じて自由に学び、自立と自律を身につけることを目的としています。
倉橋惣三は、モンテッソーリ教育の科学的な根拠や実践的な方法に感銘を受け、日本に紹介しました。 しかし、当時の日本ではモンテッソーリ教育はあまり受け入れられず、フレーベル教育が主流でした。
戦後は、教育改革の流れの中でモンテッソーリ教育が再評価されるようになりました。
また、昨今では他のオルタナティブ教育(従来の枠にはまらない教育)としてシュタイナー教育やレッジョ・エミリア・アプローチなども注目されるようになりました。
現在の日本では、フレーベル教育やモンテッソーリ教育など様々な幼児教育の思想や方法が混在しています。
– **子どもの自然な発達を尊重すること**
– **子どもの興味や好奇心を大切にすること**
– **子どもの自主性や創造性を尊重すること**
– **子どもの感覚や感性を刺激すること**
– **子どもと大人が対話すること**
などです。
日本の保育とフレーベル教育とモンテッソーリ教育の関係については、まだ考察していきたいと思います。
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